四毒と言われる食品〜植物油編〜
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2025 / 11 / 26
最終更新日:2025年11月26日
皆さんこんにちは!BEYOND登戸店です!
今回は前回お話しした小麦に続き、植物油についてのお話をしていきます!
植物油はコンビニやスーパーなどの食品にも多く使われているので、それがどんなものなのかやどんなリスクがあるのか勉強していきましょう🔥

目次
毒と言われる油とはどんなもので、何が良くないのか?

「植物油そのもの」ではなく、「現代の精製・加工された植物油の性質」 に問題があります!
つまり、自然の油ではなく、工業的に作られた油が体に良くないという意味です!
完全に避けるのは難しいと思うので、摂取量を減らす努力をしていきましょう🔥
酸化しやすく、体内で炎症を起こす
まず酸化するとは?
油というのは「脂肪酸」という分子の集まりです。
その中でも植物油に多い「不飽和脂肪酸」は、
分子の中に“酸素がくっつきやすい場所(二重結合)”を持っています。
🌬️ 空気や熱、光にさらされると → 酸素がくっつく(=酸化)
🍟 フライパンや揚げ物で長く加熱すると → さらに酸化が進む
酸化した油は「過酸化脂質」という物質になります。
これが体に入ると、いわば“体をサビさせる”のです。
酸化した油が体に入るとどうなるのか?
体内で過酸化脂質は、細胞を刺激して「炎症物質(サイトカイン)」を出させます。
つまり、「酸化した油」=「体の中で炎症スイッチを押す物質」
具体的にはこんな影響があります👇
血管の内側が傷つく → 動脈硬化
肝臓に負担 → 脂肪肝や代謝低下
皮膚に炎症 → ニキビ・肌荒れ
筋肉内で炎症 → パンプしにくい・疲労感が抜けにくい
植物油がなぜ特に酸化しやすいのか
植物油(特にサラダ油・大豆油・コーン油など)は、
「リノール酸」という脂肪酸を多く含んでいます。
このリノール酸は二重結合が多く、空気中でもすぐ酸化してしまう性質。
一方、オリーブオイルなどに多い「オレイン酸」は二重結合が1つしかなく、
酸化に強い油です。
✅ リノール酸(オメガ6)→ 酸化しやすい・炎症を促す
✅ オレイン酸(オメガ9)→ 酸化しにくい・炎症を抑える
炎症が続くとどうなるのか?
炎症というのは本来「体を修復する反応」ですが、
慢性的に続くと逆効果になります。
代謝が落ちる(太りやすく痩せにくい)
疲労感・だるさ
免疫の過剰反応(アレルギー)
ホルモンバランスの乱れ
老化促進(肌・血管・脳)
これが「植物油=毒」と言われる最大の理由のひとつです。
どうすれば防げるのか?
揚げ物・スナック菓子・加工食品を控える
オリーブオイル、えごま油、アボカドオイルなど「酸化しにくい油」を選ぶ
加熱時間を短く、炒め物中心にする
開封した油は冷暗所で保管し、早めに使い切る
加工過程で油が変質する
自然の脂肪酸は、分子がまっすぐまたは柔らかくカーブしています。
でも、水素添加などの加工をすると、
分子が「ねじれて硬い構造」に変わります。
これが「トランス脂肪酸」です。
💬 イメージすると…
本来はしなやかな油だったのが、
カチカチに固まって細胞に馴染まない油に変わる感じです。
人工的な脂が体に悪い理由
1. 細胞膜に入り込み、柔軟性を失わせる→ 代謝・ホルモン・免疫機能が低下。
2. 悪玉コレステロール(LDL)↑、善玉(HDL)↓、→ 動脈硬化・心疾患のリスク増加。
3. 炎症を促進する→ 肌荒れ・アトピー・慢性疲労など。
4. 分解しにくく、体に残りやすい→ 細胞レベルで「老化」を早める。
どんな食品に含まれているか?
| 食品 | 含まれやすい人工的な脂 |
| 菓子パン・クッキー | ショートニング・マーガリン |
| スナック菓子 | 植物油脂(高温精製) |
| ファストフードの揚げ油 | 再利用油(酸化+変質) |
| カップラーメン・冷凍食品 | パーム油・水素添加油脂 |
脂肪酸のバランスが崩れやすい
現代人に起きている「脂肪酸バランスの崩壊」
昔の日本人の食事では、
オメガ6:オメガ3 ≒ 2:1〜4:1くらいの理想バランスでした。
しかし現代は、
10:1〜30:1にも偏っているといわれます。
原因は 植物油の過剰摂取です。
🔥 なぜそれが問題なのか?
オメガ6系(リノール酸など)は、体内で「アラキドン酸」という物質に変わります。
このアラキドン酸が、炎症性サイトカイン(プロスタグランジンやロイコトリエン)を作り出します。
つまり、
オメガ6を摂りすぎると……
• 炎症が起きやすくなる
• アレルギー体質になりやすい
• 血液がドロドロになる
• 動脈硬化・生活習慣病リスクが上がる
といった悪循環に。
🌊 一方で、オメガ3が少ないと…
オメガ3は炎症を鎮めるブレーキ役。
これが不足すると、体内で炎症が暴走しやすくなります。
結果的に👇
• 肌荒れ・アトピー
• 関節痛・疲労感
• 脳の機能低下(集中力・気分の不安定)
• 代謝低下・脂肪が燃えにくい
といった不調が出やすくなります。
🧩 まとめ:脂肪酸バランスの崩壊とは?
🔹 「オメガ6(炎症系)」を摂りすぎ、
「オメガ3(抗炎症系)」が足りない状態。
🔹 植物油を多く使う現代の食生活で起きやすい。
🔹 結果として、慢性的な炎症・むくみ・老化・代謝低下を引き起こす。
血管への影響が大きい

オメガ6脂肪酸が炎症を促進する
オメガ6は体内で「アラキドン酸」に変換される
オメガ6の代表であるリノール酸(植物油に多い)は、体内で以下のように変換されます。
リノール酸 → γ-リノレン酸 → ジホモ-γ-リノレン酸 → アラキドン酸
ここが重要ポイントで、
アラキドン酸は炎症メディエーター(炎症を起こす物質)の“原料”になる脂肪酸です。
アラキドン酸から炎症物質(エイコサノイド)が作られる
アラキドン酸が細胞膜から放出されると、酵素が反応して以下の物質が大量に作られます。
プロスタグランジン(PGE2)
→ 発熱、痛み、炎症の元。
→ 筋肉痛、関節痛、月経痛の原因にもなる。
ロイコトリエン(LTB4)
→ 非常に炎症性が強い。
→ 喘息やアレルギー反応を悪化させる。
トロンボキサン(TXA2)
→ 血小板凝集を促進(血栓リスクを高める)。
→ 動脈硬化の促進にも関与。
これらを総称して “炎症性エイコサノイド” と呼びます。
酵素がオメガ6を優先的に使いやすい
炎症を抑えるオメガ3(EPA/DHA)と炎症を起こすオメガ6(アラキドン酸)は 同じ酵素(COX、LOX) を奪い合います。
しかし…
現代人はオメガ6を摂りすぎている(特に植物油)ため、酵素がオメガ6側に専有されやすい。
結果として、
オメガ6 → 炎症性エイコサノイドを大量生産
という流れが起きやすくなります。
細胞膜が“炎症体質”に変わる
脂肪酸は細胞膜の材料になるため、
たくさん摂る脂肪酸が細胞膜に組み込まれていきます。
植物油=オメガ6を過剰摂取すると…
細胞膜がオメガ6主体になる → アラキドン酸が増える → 炎症物質が作られやすい体質になる
酸化しやすい脂質で過酸化脂質が発生する
結論
不飽和脂肪酸には二重結合があり、ここが酸素に攻撃されやすく、フリーラジカル(活性酸素)と反応して過酸化脂質ができるから。
特に、二重結合が多い脂(オメガ6・オメガ3など)は
**「構造的に壊れやすい → 酸化されやすい → 過酸化脂質を作りやすい」**という弱点を持っています
詳しいメカニズム
不飽和脂肪酸の二重結合が弱点
二重結合の隣の「水素」が取れやすい(結合が弱い)
活性酸素がここを攻撃しやすい
すると脂質がラジカル化して不安定な状態になる
ラジカル化した脂質が酸素とくっつく
不安定になった脂質はすぐに酸素と反応し、脂質ヒドロペルオキシド(=過酸化脂質)を作る。
これは体にとって毒性があり、細胞膜や血管にダメージを与える物質。
一度始まると連鎖反応が起きる
1つの脂質が酸化すると→ 次の脂質を酸化する→ それがまた別の脂質を酸化する
という「連鎖反応」が起き、どんどん広がる。
そのため、油が古くなると急速に酸敗するし、体内でも炎症が強くなってしまう。
酸化LDLによる血管の詰まり
LDLが血管の内側に入り込む
血液中のLDLコレステロールは、本来は細胞にコレステロールを届ける役割を持っています。
しかし、
高血糖、高血圧、喫煙、過酸化脂質の摂取、慢性炎症などで血管の内皮(内側の壁)が傷つくと、LDLが壁の中に入り込みやすくなります。
LDLが酸化される
入り込んだLDLは、血管壁の中で
活性酸素(ROS)
過酸化脂質などの影響を受けて酸化LDLになります。
酸化LDLは通常のLDLと違い、身体からすると「異物」に見える危険な状態です。
免疫細胞(マクロファージ)が酸化LDLを貪食
酸化LDLを見ると、免疫細胞のマクロファージが“掃除”しようとして食べます。
ところが……
酸化LDLは大量に取り込まれやすく、マクロファージの処理能力を超えてしまいます。
マクロファージが泡沫細胞になり血管内に蓄積
酸化LDLを大量に取り込んだマクロファージは脂肪でパンパンになり、
→ 泡沫細胞(ほうまつさいぼう)
という状態になります。
これは血管壁に蓄積し、だんだん盛り上がり、プラーク(粥状の脂肪の塊)を作ります。
泡沫細胞や脂質が溜まっていくと、血管の内径が狭くなり、
血流が悪くなる
動脈硬化が進行する
血管が硬くなる
といった問題が起こります。
プラークが破裂すると血栓ができる
もっと危険な段階です。
プラークが破れると体は「血管が破けた! 修復しなきゃ!」と勘違いして、
→ 血小板が大量に集まり、血栓(血の塊)を作る
この血栓が血管を塞ぐと、
心筋梗塞(心臓の血管が詰まる)
脳梗塞(脳の血管が詰まる)
につながります。
良質な脂質摂取

飽和脂肪酸のメリット
細胞膜を安定させる
飽和脂肪酸は硬めの脂で、細胞膜の構造を安定化させる働きがあります。
細胞が外的ストレス(酸化、温度変化など)に強くなる。
神経細胞や腸の細胞など、安定性が必要な細胞で特に重要。
不飽和脂肪酸ばかりだと膜が柔らかくなりすぎるため、
適度な飽和脂肪酸がバランスを整えます。
ホルモンの材料になる
飽和脂肪酸は
性ホルモン(テストステロン、エストロゲン)
副腎ホルモン(コルチゾールなど)
これらの“ステロイドホルモン”の材料であるコレステロールの産生に関与します。
👉 特に筋トレ勢には重要
テストステロンの維持にも関係。
エネルギーとして効率よく使われる
飽和脂肪酸は酸化されやすく、
エネルギー源としてすぐ使われるタイプの脂です。
特に中鎖脂肪酸(MCT・ココナッツ油などに含まれる)は肝臓に直行して即エネルギー化される。
👉 脂肪として蓄積しにくいメリットもあり。
過酸化しにくい
不飽和脂肪酸は酸素と結合しやすく、酸化して炎症を誘発しやすいですが、
飽和脂肪酸は酸化しにくく安定した脂質です。
そのため体内の炎症リスクを上げにくい
調理中の熱で劣化しにくい(揚げ物・炒め物に向く)
胃腸の健康を守る
飽和脂肪酸の一部(ラウリン酸など)は
抗菌・抗ウイルス作用を持ち、腸内の悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。
不総和脂肪酸のメリット
共通のメリット
血中コレステロールの改善
LDL(悪玉)を下げる、HDL(善玉)を増やす→ 動脈硬化のリスク減少
インスリン感受性の改善
血糖値の安定
糖尿病の予防に役立つ
細胞膜をしなやかに保つ
細胞の反応性が良くなり→ 筋肉の修復→ 神経伝達→ 代謝がスムーズに
代謝アップ、体脂肪減少に効果的
代謝に関わるホルモンや酵素が働きやすくなる
肝臓での脂肪処理能力が向上
トランス脂肪酸などとの向き合い方
トランス脂肪酸や植物油を完全に排除するのはとてもハードルの高いことだと思います!
もちろん完全に排除するのがおすすめではありますが、ストレスを溜めてしまうと続かないですし、
かえってリバウンドの原因にもなってしまいます!
ダイエット目的の方は2週間に1回や月に1回などのご褒美にしてみてください!
健康目的の方は、友人などとの外食の時は解放するなど、ライフスタイルに合った工夫をしていきましょう😊
~著者情報~
佐野翔吾 Shogo Sano
2000年4月11日生まれ 静岡県出身
趣味:ドライブ🚙/神社巡り⛩️/御朱印集め/サウナ🧖♂️/旅行🛫/映画鑑賞🎥/パン屋さん巡り🥯/紅茶🫖/読書📚

